安田第4ビル／1992

設計主旨

福岡市博多駅前に建つ地上7階建ての賃貸オフィスビルである。賑わいある街の活力にふさわしい先進的なインテリジェント・オフィスを目指した。 建物の平面プランは共用部を片側に寄せた偏心コアタイプを採用することで、明るい採光と眺望を確保したオフィススペースとするとともに、小スペースのテナントにも分割して対応しやすくしている。建物の外観は正面のカーテンウォールを含めて、周囲のパラペットを設備機器の目隠しのために立ち上げている。カーテンウォールは外観に方立が見えないバックマリオンタイプを採用し、空を映し出す高性能熱線反射ガラスと、取り合いに設けたスリットの印影により、洗練された印象を与えている。街の活力に惹かれて集うエネルギッシュな企業のため、中央をV字型に切り込んだガラスカーテンウォールと対照的に、石張りの両端のコーナー部を鋭角に張り出させることで、スマートさと飛躍を感じさせるデザインとした。