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三重県人権センター/1996

建物概要

建物名称 三重県人権センター 
発注者  三重県庁
所在地  三重県
用途  公会堂
構造/階数  RC造・地上3階
延床面積  4,009㎡

設計主旨

三重県津市一身田に建つこの三重県人権センターは、人権尊重の思想を県民に広く普及し、あらゆる差別の撤廃の為の拠点として計画され、人権に関する資料等を展示すると共に、発表、交流、情報の提供、研修、啓発等の機能を満足する豊かな空間づくりを目指した。「和む-なごむ」を設計コンセプトとし、和を円になぞらえたデザインテーマとした。円は中心から等距離にある点の集まりで、あらゆる人間は皆平等であるという願いが込められている。そして、平面的には同心円を重ねることによって波紋をイメージさせ、人権運動の波及を表現している。同心円の中心にスペースコアとして直径20m、3層吹抜けのアトリウムを採用し、当センターの核として、また人権運動の発信装置としての機能も意図している。また、円形アトリウムから東西へ建物が伸び、南へ展示室、図書室がおおきなうねりを表現した形で広がり、全体は正面道路へ向かって大きな手を広げた形で建物の開放性を表現している。その広がった外部空間の上に大きな化粧リングを廻し、人々を大きな輪で包もうという意図を表現した。