シャープ化学工業 大阪本社／2018

設計主旨

シーリング材メーカーが工場に近い場所に本社、配送センターを構えることで、機能の集約、効率化が図れるよう他工場と連携しやすい施設を目指した。全体配置として細長い敷地形状を活かし、敷地内への大型トラックの進入、転回及び退出を妨げない建物配置を計画している。また、海岸が近いため既存緑地を積極的に残し海風の防風対策を講じている。主要建物は事務所・倉庫棟、工場棟及び危険物倉庫棟の３棟に分かれている。製造された商品を多く保管できるよう、事務所・倉庫棟の倉庫内は広い空間を確保すると共に、移動式ラックを採用することで、作業の効率化を図っている。また、事務所内は開口窓を大きく取ることで採光を確保すると共に、遮熱、断熱性能の高い複層ガラスを採用することで室内環境の向上と省エネ性能に配慮した。外装は耐塩害性に配慮し、事務所側は窯業系サイディング、倉庫側及び他棟はALCを採用した。統一感のある外装色とアクセントカラーを織り交ぜることで、企業イメージの向上と新しさを感じさせる軽快でシャープなデザインを目指した。